築二十年を迎えた我が家は、一見するとどこにでもある普通の戸建て住宅です。大きな不具合があるわけでもなく、まだ十分に住める状態でした。しかし、私の心の中では、日に日に「このままではいけない」という思いが募っていました。そのきっかけは、子供たちの成長です。家を建てた当初はまだ小さかった息子と娘も、それぞれ中学生と高校生になり、彼らの生活スタイルは大きく変わりました。以前は家族みんなで過ごしていたリビングも、今ではそれぞれの部屋にこもりがちになり、顔を合わせる時間がめっきりと減ってしまったのです。特に、壁で仕切られた独立型のキッチンは、私が料理をしている間、家族の様子が全く見えず、孤独を感じることさえありました。ダイニングテーブルで宿題をする子供の背中を見ながら、夕食の準備をしていた頃が懐かしく思い出されます。この家の間取りが、家族のコミュニケーションを妨げているのではないか。そんな疑問が、リフォームを考える最初のきっかけでした。もう一つの理由は、私自身の将来への備えです。今はまだ元気ですが、いずれは夫婦二人だけの生活になります。その時、二階にある寝室への階段の上り下りは負担になるかもしれません。使われなくなった子供部屋は、ただ物置と化してしまうのでしょうか。今の家のままでは、将来の暮らしがどこか不安に感じられました。そんな想いを夫に打ち明けたところ、彼も同じようなことを考えていたと言います。そこから、私たちのリフォーム計画は本格的にスタートしました。リフォーム会社の方と何度も話し合い、私たちがたどり着いた答えは、一階を中心とした生活ができる間取りへの変更でした。キッチンの壁を取り払い、リビングダイニングと一体になった広々とした空間を作ること。そして、使わなくなる子供部屋の一つを一階に移し、将来の寝室としても使える多目的な部屋を設けること。これが私たちのリフォームの核となりました。工事期間中は大変なこともありましたが、完成した我が家は、私たちの想像を遥かに超える素晴らしい空間になっていました。新しいキッチンに立つと、リビングでくつろぐ家族の顔がいつでも見えます。自然と会話が生まれ、家の中に笑い声が戻ってきました。リフォームは、単に家を物理的に新しくするだけではありません。
我が家がリフォームを決意した本当の理由